パイプひずみ計概要

パイプひずみ計は、地滑り発生地点に埋設して、パイプの変形によって生ずるひずみ変動を電気的に検出し、地すべり面の位置、活動状況を測定する計測器です。 高い感度を誇り、地すべりの微少な変動を検出できるのが特徴です。
また、他の計測機器に比べ低コストであり、多くのボーリング孔を必要とする場合の計測手段としても有効です。


 パイプひずみ計とは 
地すべり現場でひずみ計を設置地すべり発生地点に埋設し、地すべりのすべり面の位置、活動状況、全体の形状などを調べるために使用する計測器。

 原 理 

ボーリング孔に挿入、固定した塩ビパイプの柔軟性を利用し、地すべりの活動によってパイプに生じるたわみ(曲がり)をパイプに貼り付けたひずみゲージによって検知することにより、地盤の動きをとらえることができる。地すべりの活動状況、発生機構などの判定を目的としている。

 構 造 

塩ビパイプに表裏2枚(2ゲージ)のひずみゲージを貼り付け、そこから地上に向けコードを伸ばしてある。ひずみゲージを貼り付けた箇所に念入りな防水加工を施し、地下水などの浸入を防ぐとともに、十分な絶縁性も確保されている。パイプに外部から力が加わるとパイプが曲がる。その曲がりをひずみゲージで検出し、ひずみ値として出力する。片側に圧縮、反対側に伸びのひずみを発生するため、出力は2倍となる。

 特 徴 

パイプひずみ計は非常に高感度で、わずかな地中の変動をも検出することができる。これにより、地すべりの進展状況が推察でき、地すべり方向の断面で数箇所ボーリング孔に埋没し、各項のひずみ(曲がり)の最も大きい地点を結べば、すべり面の位置(深度)と全体の形状を知ることができる。またその性質から、未知の地すべり面を見つけることも可能である。

パイプひずみ計基本仕様

項 目 内 容
使用パイプ 硬質塩化ビニル管 JIS K6741適合品
使用ゲージ ㈱共和電業社製 SKF-6070
(KFG-5-120ーC1 相当品)
ゲージ抵抗値 120.0±0.7Ω
ゲージファクター 2.10±1%
測定範囲 ±25,000×10-6ひずみ
(測定器により、測定可能範囲が異なります)
分解能 1×10-6ひずみ
温度保障範囲 -20°~+60℃
重量 仕様による
調整数値 ±700×10-6ひずみ

標準品

パイプ
種類
ゲージ
種類
ゲージ
間隔
ケーブル
配線
ストレーナ
加工
コード
種類
コード先端
加工
フィルター巻
VP40 1方向2枚 1mp 外線式 あり/無孔 3芯平コード
3芯丸コード
半田/端子 あり/なし
VP40 2方向4枚 1mp 外線式 あり/無孔 6芯丸コード 半田/端子 あり/なし
VP50 1方向2枚 1mp 外線式 あり/無孔 3芯平コード
3芯丸コード
半田/端子 あり/なし
VP50 2方向4枚 1mp 外線式 あり/無孔 6芯丸コード 半田/端子 あり/なし


製品ラインナップ(※下記の仕様以外の製品についても製作いたしますのでご相談ください)

パイプ
種類
ゲージ
種類
ゲージ
間隔
ケーブル
配線
ストレーナ
加工
コード
種類
コード先端
加工
フィルター巻
VP40 1方向2枚
2方向4枚
1mp
0.5mp
0.25mp
内線式/外線式 あり/無孔 3芯平コード
3芯丸コード
6芯丸コード
半田/端子 あり/なし
VP50 1方向2枚
2方向4枚
1mp
0.5mp
0.25mp
内線式/外線式 あり/無孔 3芯平コード
3芯丸コード
6芯丸コード
半田/端子 あり/なし
VP13
VP16
VP20
VP25
VP30
1方向2枚
2方向4枚
1mp
0.5mp
0.25mp
内線式/外線式 あり/無孔 3芯平コード
3芯丸コード
6芯丸コード
半田/端子 あり/なし

<パイプひずみ計の仕様詳細>

付属品


サプライ


品質管理


<ひずみ計セットごとに「検査票」貼付>
ひずみ計セットごとに製造ロット・仕様を入れた「検査票」を貼付しています。製造ロットにより製品のトレーサビリティが可能となり確実な品質管理を保証しています。

※カタログ・仕様書・資料等はこちらからご利用ください。
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